こんにちは!静岡市駿河区新川のセントラル歯科クリニックです。
本日はセラミックスクラウンの1つである、ジルコニアクラウンについてのお話です。
ジルコニアクラウンとは?
ジルコニアクラウンは、ジルコン(ZrSiO4)の中に認められるジルコニウム(Zr)という金属元素からなります。それを分離し、金属酸化物(イットリア)やアルミナを加えたものがジルコニア(ZrO2二酸化ジルコニウム)です。ジルコニアは多相性の材料で、温度によって3種類の結晶相に変化します。常温から1170度の状態で安定するMonoclinic(単斜晶)、1170度から2370度で安定するTetragonal(正方晶)、2370度から2716度で安定するCubic(立方晶)があります。歯科用で用いられるのはTetragonalフェイズのジルコニアですが、このままだと結晶構造が変化しやすいため、安定化させるためにイットリアが添加されています。このイットリアの含有量が歯科用ジルコニアの機械的、物質的性質を決定づけるとも言われています。一般的にはイットリアの含有量が増えると強度が減少し、透光性が増加する傾向が見られます。
この素材は「人工ダイヤモンド」とも称されるほどの強度と耐久性を持っており、グラスセラミックスに比べて壊れにくいという特徴があります。
ジルコニアクラウンの特徴
審美性
- ジルコニアは、以前は審美性の面で多少難がありましたが、イットリアの配合量を調整したり、マルチレイヤーという色のグラデーションをブロックに与えることで審美性も向上しました。これにより、自然な歯の色を再現しやすくなり、衛生面でも安心して使用できる素材です。
- 金属のように歯茎の変色を引き起こすことがなく、汚れが付きにくいという利点もあります。
耐久性と強度
費用と治療手順
ジルコニアクラウンの治療費は保険適用外で、費用は各歯科医院によって異なりますが、おおよその相場は1本あたり8万円から15万円程度とされています。手順としては、まず歯科医師が歯を清掃し、歯の表面を処理した後、ジルコニアクラウンを試適して咬合調整し、最後にクラウンを合着材や接着材でつけていきます。
現在はモノリシックジルコニアというジルコニアのみの素材のタイプのものが使用されるようになり、より歯にも優しく、強度も高いものになってきています。
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